アイデア

アイデアが出ないなら、もうあるものを作れ

アイデアが出ないなら、もうあるものを作れ のイメージ

この記事を開いたお前。どこで躓いている?

アイデアか。

作りたい気持ちはあるのに、何を作ればいいか分からない。ノートは白いまま。検索履歴には「個人開発 アイデア 出し方」だけが増えていく。

なら、いいことを教える。すでにこの世にあるサービスを、作っていい。

メモアプリでいい。タスク管理でいい。診断でも、家計簿でも、URL短縮でもいい。「もうあるじゃん」——そう、もうある。それでいい。むしろ、もうあるからいい。

私は「もうあるもの」で稼いだ

先に実例を置く。私はAIを使ってサービスを作り、リリースから3日で10万円を売り上げた。

何を作ったか。性格診断サービスだ。

……診断だぞ? 世界で一番「もうある」ジャンルと言っていい。雑誌の巻末にも、SNSにも、診断なんて大昔から溢れている。世界初の要素は一つもない。それでも、出したら3日でお金になった。

ついでにもう一つ白状する。あの診断は、質問もAIが生成した。診断結果の文章もAIが生成した。そして有料部分——500円で売ったその中身も、AIが生成した文章だ。

「AIで作ったものなんて売れない」と決めつけている人がいる。違う。見せ方を工夫すれば、AIが生成した文章でも人は買う。 私の売上がその証拠だ。

アイデアの新しさで勝ったんじゃない。出したから勝った。 それだけの話だ。

「もうある」は、需要の証明書だ

考えてみてほしい。「すでにあるサービス」とは何か。

誰かが金と時間を注いで「これは人が欲しがる」と証明してくれたサービスのことだ。市場調査はもう終わっている。需要の存在証明が済んでいる。あなたはその証明書を、無料で使っていい。

逆に「世界初のアイデア」はどうか。競合がいない。聞こえはいい。だが裏返せば、誰も需要を証明していないということだ。誰も思いつかなかった金脈である可能性と、みんな思いついたうえで「要らない」と捨てた穴である可能性。世の中は後者のほうが圧倒的に多い。

世界初を選ぶということは、需要の証明から全部自分でやるということだ。いちばんのハードモードを、最初の一本で選ぶ必要はない。

ラーメン屋は今日も開店している

街を見ろ。ラーメン屋はもう何万軒もある。なのに今日も新しいラーメン屋が開店して、行列のできる店が生まれる。「ラーメン屋はもうあるから」と開業をやめた店主はいない。

なのにWebサービスになると、なぜか全員が発明家になろうとする。「メモアプリはもうある」「診断はもうある」。おかしいだろう。ラーメンと同じだ。もうあるジャンルの中で、自分の一杯を出せばいい。

勝負は新しさじゃない。誰に出すか、どんな味にするか、どこに店を構えるか。大手は「みんな向け」しか作れない。あなたは「自分の界隈向け」「あの人たち向け」を作れる。それは大手には逆立ちしても作れない一杯だ。

何を作るか。今日決められる

やり方も単純だ。

あなたが今使っているサービスを並べろ。その中に「便利だけど、ここがちょっと嫌い」なものがあるはずだ。広告がうるさい。機能が多すぎる。自分の用途には大げさすぎる。毎回ログインさせられるのが面倒くさい。

それの、自分版を作れ。丸ごと真似るんじゃない。自分と、自分の周りの数人に合わせて、削って、ずらす。

例えば高機能な家計簿が大げさだと感じるなら、「昼飯の金額だけ記録する家計簿」でいい。多機能なタスク管理に疲れたなら、「今日やる3つしか書けないToDo」でいい。削った瞬間に、それは「もうあるもの」ではなく「あなたのもの」になる。

AIがある今、作ること自体のハードルは過去最低まで下がっている。足りないのは技術でも独創性でもない。「これを作っていい」という許可だけだ。

「パクリと言われないか」

言われない。安心しろ。

まず、誰もあなたのリリースなんて見ていない。残酷だが事実だ。批判される心配をする段階ですらない。

そして仮に見られたとして、ジャンルが同じことを誰も「パクリ」とは呼ばない。メモアプリを作ってEvernoteに訴えられた個人開発者はいない。世のヒット作を見ろ。検索エンジンはGoogleが最初じゃない。SNSもiPhoneも、すべて「もうあるもの」の後発だ。彼らがやったのは発明ではなく、ずらして、磨いて、届けることだった。

デザインや文言を丸写しすれば、それはただの盗用だ。そこは超えるな。だがジャンル・機能・コンセプトの土俵に乗ること自体は、商売の基本動作であって、罪ではない。ラーメン屋の隣にラーメン屋を出すのは、自由だ。

最後に

アイデアが出ないんじゃない。あなたはたぶん、出さない言い訳に「新しさ」を使っている。

その言い訳は今日で終わりだ。許可ならもう出した。

もうあるものを、作れ。